海の底から夢を見る

誰かに私を知って欲しかっただけなんです

続 出会い系

 

「あなたの人生はそれで良いんですか?」

 

 

先日何故か血迷って登録したマッチングアプリ

わたしはまだ辞められずにいた

 

次々とライクされていくが、課金しないと見えない

よく出来た仕組みに少し不満を感じたりしている

 

そんな時、マッチ成功の通知が鳴った

歳上の会社員

働きつつも趣味で絵を描いているらしかった

わたしは多分そこに惹かれてライクを飛ばしていたのだろう

 

当たり障りのない文章で挨拶を済ませる

そして相手の絵を褒めた

本当に可愛らしく、繊細な絵を描かれていた

わたしはその才能が心底羨ましくて、その心を包み隠さず伝えた

 

照れている事が伝わる文章で感謝の言葉がつらつらと送られてくる

わたしは何故かそこで自分の話をした

本当に何故かわからないけれど

顔も知らない人間に自分の悩みをぶちまけてしまった

 

就活のこと、妥協したこと、デザインをやっているけれど自信が持てないこと、本気で学びたいこと、会社を辞めてしまいたいこと

 

一瞬我に帰ってハッとする

自分の愚行に嫌気が差す

けれど送ってしまったものは仕方がない

わたしは期待せず返事を待った

 

彼からの返事はとても丁寧だった

わたしに寄り添いつつも励ます様な言葉が長々と綴られていた

ただ、会社を辞める事には反対だと書かれていた

学校なら働きながらいけるだろう、と

 

その言葉を見て、とても自分が嫌になった

わたしは自分が間違っていないことを誰かに証明してほしかっただけだった

誰でも良いから踏み込む自信が欲しかった

 

顔も声も知らない人にまさか自分を否定されるとは思わなかった

しかし、それはあまりにもリアルで的を射た意見だった

自分でもわかっちゃいるけれど、改めて他人から指摘されると刺さる

お互いに見知らぬ誰かだからこそ正直に言えたことなのかもしれない

 

わたしは返答に迷った挙句、当たり障りのないことを返してトークを切った

 

また大人になれなかったな

わたしはダメダメだなぁ〜

 

それでも貫ける強さがあれば

夢や生きる希望があれば

 

 

壊れそうで壊れない日々はとても苦しい

 

 

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